キャンピングトレーラーは、自然の中で快適なキャンプを楽しむことができる魅力的な乗り物です。
しかし、キャンピングトレーラーには、エアコンが標準装備されていないものが多く、夏場や冬場には暑さや寒さに悩まされることもあります。
そこで、キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける場合のメリットやデメリット、注意するべき点と費用について詳しくご紹介します。エアコンの種類や取り付け業者の選び方などもご紹介しますので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
- キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるメリットとデメリット
- 取り付けるエアコンの種類とそれぞれの特徴
- エアコンを取り付けにかかる費用
- エアコンを取り付ける業者の選び方と注意点
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるメリットとデメリット
キャンピングトレーラーは、車に牽引されて移動するキャンピングカーの一種です。ベッドやテーブル、キッチン、トイレなどの生活設備が備わっており、快適なキャンプを楽しむことができます。
しかし、キャンピングトレーラーには、エアコンが標準装備されていないものが多く、夏場や冬場には暑さや寒さに悩まされることもあります。
そこで、キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける方法と注意点について紹介します。
エアコンを取り付けるメリット
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるメリットは、以下の通りです。
室内の温度を快適に調整できる
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける最大のメリットは、室内の温度を快適に調整できることです。
日本の夏は、気温が30℃以上になることも珍しくなく、湿度も高いため、熱中症や脱水症状などの健康リスクが高まります。また、冬は気温が0℃以下になることもあり、凍結や凍傷などの危険性もあります。
これらの季節にキャンピングトレーラーで過ごす場合、エアコンがあれば、室内の温度を自分の好みや体調に合わせて調節できます。例えば、夏はエアコンを18℃から26℃の範囲で設定し、冬は20℃から28℃の範囲で設定すると、快適な室温を保つことができます。
エアコンがあれば、暑さや寒さを気にせずにキャンプや車中泊を楽しむことができます。
湿度やカビの発生を防ぐことができる
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるもう一つのメリットは、湿度やカビの発生を防ぐことができることです。
キャンピングトレーラーは、ベッドやテーブル、キッチン、トイレなどの生活設備が備わっており、長期間使用する場合は湿気が溜まりやすくなります。特に日本は四季があり、春や秋は雨が多く、夏は蒸し暑くなるため、湿度が高くなります。
湿度が高いと、カビやダニなどの発生や増殖が促進され、アレルギーや呼吸器系の病気などの原因になります。また、湿気が多いと金属部分や木材部分などの腐食や劣化も早まります。
これらの問題を防ぐためには、エアコンを使って室内の湿度を適切に管理することが重要です。エアコンは冷房や暖房だけでなく、除湿や送風などの機能も備えており、室内の湿度を40％から60％の範囲に保つことができます。
エアコンがあれば、カビやダニなどの発生を抑えて、衛生的で快適な室内環境を作ることができます。
騒音や虫などの外部の影響を遮断できる
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるもう一つのメリットは、騒音や虫などの外部の影響を遮断できることです。
キャンピングトレーラーは、自然の中でキャンプをするための乗り物ですが、その分、外部からの影響を受けやすくなります。
例えば、キャンプ場や駐車場などでは、他のキャンパーや車の音などの騒音が気になることがあります。また、夏場は蚊やハチなどの虫が多くなり、刺されたり噛まれたりする危険性もあります。
これらの影響を防ぐためには、エアコンを使って窓やドアを閉めて空調することが効果的です。エアコンがあれば、外部からの騒音や虫などを遮断して、静かで安全な室内で過ごすことができます。
省エネで低消費電力の家庭用エアコンを選べば、電源の確保も容易である
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるもう一つのメリットは、省エネで低消費電力の家庭用エアコンを選べば、電源の確保も容易であることです。
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける際には、電源の問題が大きな課題になります。
キャンピングトレーラーは普通車と違って、走行中にはエアコンを使えませんし、停車中には車両バッテリーから電源を取ることもできません。そのため、キャンピングトレーラー用のエアコンは専用の発電機やサブバッテリーなどを必要としますが、これらは重量や価格が高く、設置やメンテナンスも煩雑です。
しかし、最近では家庭用エアコンも省エネ化や小型化が進み、消費電力が低くなっています。
例えば、ダイキン製の家庭用エアコン「うるさら7」は、冷房時に約0.5kW（500W）、暖房時に約0.6kW（600W）しか消費しません。このような家庭用エアコンであれば、インバーターやリチウムイオンバッテリーなどを使って電源を確保することが可能です。
家庭用エアコンがあれば、発電機やサブバッテリーなどの重い設備を減らして、燃費や走行性能も向上させることができます。
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるデメリット
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるデメリットは、以下の通りです。
トレーラーの重量バランスや走行性能に影響する可能性
エアコン本体や室外機は重量があります。例えば、ダイキンのルームエアコン6畳用は室内機が約8kg、室外機が約20kgです。
これらをトレーラーに取り付けると、トレーラーの重量バランスや走行性能に影響を与える可能性があります。特に、重量が750kg以下で普通免許でけん引できるキャンピングトレーラーの場合は、エアコンの重量が大きな負担となります。
また、室外機を取り付ける場所によっては、空気抵抗や風切り音も増えることがあります。
専門的な技術や工具が必要
エアコンの取り付けは専門的な技術や工具が必要です。銅管や電線を通すためには穴あけや配管などの加工が必要であり、フレア加工や真空引きなどの作業も必要です。
自分で行う場合は注意が必要であり、間違った取り付けや配管漏れなどのトラブルを防ぐためにも、プロに依頼することをおすすめします。
トレーラーの外観や構造に影響する可能性
エアコンの取り付けはトレーラーの外観や構造に影響を与えます。
穴あけや配管などの加工はトレーラーの強度や防水性に影響する可能性があります。また、エアコン本体や室外機はトレーラーのデザインと合わない場合もあります。
エアコンを取り付ける場所や方法は、トレーラーの外観や構造を損なわないように慎重に選ぶ必要があります。
電源サイトが確保できない場合は使用できない
エアコンの使用には電源が必要です。
しかし、キャンプ場や駐車場などで電源サイトが確保できない場合は使用できません。また、サブバッテリーやソーラーパネルなどの電源でも、エアコンの消費電力に対応できない場合もあります。
発電機を使用する場合は、ガソリンの補充や騒音の問題もあります。
エアコンを使用する際は、電源の確保方法や消費電力量を事前に調べておくことが大切です。
キャンピングトレーラーに取り付けるエアコンの種類と費用
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける種類と費用は、以下の通りです。
ウインドウエアコン
ウインドウエアコンとは、窓枠や壁面に設置するタイプのエアコンです。室内機と室外機が一体化しており、設置も比較的簡単です。
しかし、重量が重くて大きいものが多く、トレーラーの重量バランスや走行性能に影響する可能性があります。また、窓枠や壁面に穴を開ける必要があります。
ウインドウエアコンの価格は約2万円から5万円程度です。取り付け費用は約1万円から3万円程度です。
ウインドウエアコンのメリットは以下の通りです。
ウインドウエアコンのデメリットは以下の通りです。
スプリットエアコン
スプリットエアコンとは、室内機と室外機が別々に設置するタイプのエアコンです。
室内機は天井や壁に、室外機は床下やコンパートメントに設置できます。重量やサイズが小さくて省エネなものが多く、トレーラーに適しています。
しかし、室内機と室外機を配管でつなぐ必要があり、取り付けには専門的な技術や工具が必要です。
スプリットエアコンの価格は約5万円から10万円程度です。取り付け費用は約3万円から10万円程度です。
スプリットエアコンのメリットは以下の通りです。
スプリットエアコンのデメリットは以下の通りです。
ルーフエアコン
ルーフエアコンとは、トレーラーの屋根に設置するタイプのエアコンです。
室内機と室外機が一体化しており、空気の流れが良くなります。また、トレーラーの重量バランスや走行性能に影響しにくいです。
しかし、屋根に穴を開ける必要があり、防水や断熱などの対策が必要です。また、高さが増すため、通行制限などに注意する必要があります。
ルーフエアコンの価格は約10万円から20万円程度です。取り付け費用は約5万円から15万円程度です。
ルーフエアコンのメリットは以下の通りです。
ルーフエアコンのデメリットは以下の通りです。
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける際の注意点
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける際の注意点は、以下の通りです。
トレーラーの重量やサイズに合ったエアコンを選ぶこと
エアコンは重量やサイズがさまざまなものがあります。トレーラーにエアコンを取り付けるときは、トレーラーの重量やサイズに合ったエアコンを選ぶことが重要です。
重量が重くて大きいエアコンを取り付けると、トレーラーの重量バランスや走行性能に影響を与える可能性があります。また、トレーラーの形状や構造に合わないエアコンを取り付けると、設置場所や方法に制限が出る可能性があります。
例えば、重量が750kg以下で普通免許でけん引できるキャンピングトレーラーの場合は、家庭用エアコンは設置できません。また、ルーフエアコンは屋根に穴を開ける必要がありますが、屋根の強度や防水性に影響しないか確認する必要があります。
エアコンを選ぶときは、トレーラーの仕様や許容重量などを確認して、適切なタイプやサイズのものを選ぶようにしましょう。
エアコンの消費電力や電源方式に合わせて、電源サイトや発電機などを確保
エアコンは電気を使って動作します。トレーラーでエアコンを使用するときは、エアコンの消費電力や電源方式に合わせて、電源サイトや発電機などを確保することが必要です。
一般的な家庭用エアコンは100Vで動作しますが、キャンピングカー用のエアコンは12Vや24Vで動作するものもあります。
また、消費電力もタイプやサイズによって異なります。例えば、ダイキン製の家庭用エアコン「うるさら7」は、冷房時に約0.5kW（500W）、暖房時に約0.6kW（600W）しか消費しません。しかし、ルーフエアコンは冷房時に約1.5kW（1500W）、暖房時に約1.8kW（1800W）も消費します。
エアコンを使用するときは、消費電力や電源方式を確認して、十分な電源を確保するようにしましょう。
電源サイトがあるキャンプ場や駐車場なら問題ありませんが、電源サイトがない場合は、発電機やインバーター、サブバッテリーなどを用意する必要があります。発電機を使用する場合は、ガソリンの補充や騒音の問題も考慮する必要があります。
エアコンの取り付けには専門的な技術や工具が必要なため、自分で行う場合は注意すること
エアコンの取り付けは専門的な技術や工具が必要です。銅管や電線を通すためには穴あけや配管などの加工が必要であり、フレア加工や真空引きなどの作業も必要です。
自分で行う場合は注意が必要であり、間違った取り付けや配管漏れなどのトラブルを防ぐためにも、プロに依頼することをおすすめします。
また、エアコンの取り付けにはトレーラーの外観や構造に影響する可能性があります。穴あけや配管などの加工はトレーラーの強度や防水性に影響する可能性があります。
また、エアコン本体や室外機はトレーラーのデザインと合わない場合もあります。エアコンを取り付ける場所や方法は、トレーラーの外観や構造を損なわないように慎重に選ぶ必要があります。
エアコンの使用中は窓やドアを閉めて空調効率を高めること
エアコンは室内の温度を快適に調整できますが、その効果を最大限に発揮するためには、窓やドアを閉めて空調効率を高めることが大切です。
窓やドアを開けていると、外気と室内の温度差が大きくなり、エアコンの負担が増えます。また、虫や花粉などの外部の影響も受けやすくなります。エアコンを使用するときは、窓やドアを閉めて空気の流れを良くしましょう。
また、エアコンの風量や風向きも適切に調節しましょう。風量が強すぎると体感温度が低く感じられますし、風向きが不適切だと冷暖房効果が低下します。
エアコンのメンテナンスや清掃を定期的に行って故障やカビなどを防ぐこと
エアコンは定期的にメンテナンスや清掃を行って故障やカビなどを防ぐことが必要です。
エアコンは長期間使用しない場合や使用後に放置すると、内部に湿気やホコリが溜まり、故障やカビの原因になります。また、エアコンから出る風にカビやホコリが混じると、健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。
エアコンを使用するときは、定期的にメンテナンスや清掃を行って故障やカビなどを防ぐことが必要です。エアコンのメンテナンスや清掃の方法は、以下の通りです。
以上のように、キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるときに注意するべき点を紹介しました。
エアコンはトレーラーの重量やサイズに合ったものを選び、電源や取り付け方法に注意して設置しましょう。また、エアコンを使用するときは、窓やドアを閉めて空調効率を高めましょう。
そして、エアコンのメンテナンスや清掃を定期的に行って故障やカビなどを防ぎましょう。
エアコン取り付け業者の選び方
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける業者は、一般的なエアコン工事業者とは異なります。
トレーラーの重量やサイズ、形状、構造などに合わせて、適切なエアコンのタイプやサイズ、設置場所や方法を提案できる専門的な知識や技術が必要です。
また、トレーラーの外観や機能を損なわないように、穴あけや配管などの加工を行うことも必要です。
そのため、キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける業者を選ぶときは、以下の点に注意してください。
以上の点を踏まえて、キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける業者を探す方法は、以下の通りです。
インターネットで検索する
「キャンピングトレーラー エアコン取り付け業者」というキーワードで検索すると、いくつかの業者のサイトがヒットします。
各業者のサイトで、実績や経験、提案力や加工力、保証内容などを確認しましょう。また、口コミや評判も参考にしましょう。
キャンピングトレーラーの販売店やメーカーに相談
キャンピングトレーラーの販売店やメーカーは、エアコンの取り付けに関する知識や情報が豊富です。自分のトレーラーに合ったエアコンのタイプやサイズ、設置場所や方法などを提案してくれる可能性があります。
また、信頼できるエアコン取り付け業者を紹介してくれる可能性もあります。
キャンピングトレーラーのオーナーやユーザーに聞く
キャンピングトレーラーのオーナーやユーザーは、エアコンの取り付けに関する実体験や感想があります。
キャンピングトレーラーのオーナーやユーザーと交流できる場所は、以下の通りです。
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けるまとめ
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付ける方法と注意点について紹介しました。
キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けることで、暑い夏や寒い冬でも快適なキャンプを楽しむことができます。しかし、エアコンの種類や費用、取り付け方法などにはメリットとデメリットがあります。
自分のトレーラーやキャンプスタイルに合ったエアコンを選び、正しく設置して使用することが大切です。
- キャンピングトレーラーにエアコンを取り付けると、夏は涼しく、冬は暖かく、快適な車中泊ができる
- エアコンのタイプには、ウインドウエアコン、スプリットエアコン、ルーフエアコンの3種類がある
- ウインドウエアコンは安価で設置も簡単だが、重量が重くて大きいものが多く、トレーラーの重量バランスや走行性能に影響する可能性がある
- スプリットエアコンは重量やサイズが小さくて省エネなものが多く、トレーラーに適しているが、室内機と室外機を配管でつなぐ必要があり、取り付けには専門的な技術や工具が必要である
- ルーフエアコンは空気の流れが良くなるが、屋根に穴を開ける必要があり、防水や断熱などの対策が必要である。また、高さが増すため、通行制限などに注意する必要がある
- エアコンの取り付け費用は、タイプやサイズ、設置場所や方法、業者の料金体系などによって異なり、約3万円から35万円程度かかる
- エアコンの使用には電源が必要であり、電源サイトや発電機などを確保する必要がある。発電機を使用する場合は、ガソリンの補充や騒音の問題も考慮する必要がある
- エアコンの使用中は窓やドアを閉めて空調効率を高めること。また、エアコンの風量や風向きも適切に調節すること
- エアコンのメンテナンスや清掃を定期的に行って故障やカビなどを防ぐこと。エアコンの内部清掃はプロに依頼することをおすすめする
- エアコンにはメリットだけではなくデメリットもあり、トレーラーの重量や走行性能、外観や構造、電源や取り付け方法などを考慮する必要がある
- エアコンのメリットとデメリットをしっかりと把握し、自分のキャンピングトレーラーに合った選択をすることが大切である
